はじめに
こんにちは。クラウドセントリック株式会社に2025年6月にジョインした水田です。日々のAWS最新情報(英語版)をキャッチアップするのが毎朝の日課になっています。
入社して間もない私ですが、入社後すぐに技術ブログを執筆してみたいという強い思いから、本記事を執筆しました。本記事では、AWSの直近のアップデートで印象に残った、「CloudWatch Logs Insightsの要約機能」をご紹介します。
要点
- クエリ結果の要約機能は、ログ分析の知識がない人の手助けになる機能
- クエリ結果の要約機能は、ログデータから明確で実用的な洞察を効率的に取得可能
- 2025年6月現在、バージニア北部、オハイオ、オレゴンのみ使用可能
対象読者
- CloudWatch Logs Insightsの要約機能を試してみたい人
- CloudWatch Logs Insightsの要約機能の概要が知りたい人
必要な前提知識
- CloudWatch Logs Insightsの概要、使い方
CloudWatch Logs Insightsの要約機能とは
Cloudwatch logs insightの要約機能とは、Amazon Bedrockを活用し、CloudWatch Logs Insightsのクエリ結果から把握しやすい要約を生成します。すべてのCloudWatch Logs Insightsクエリ言語をサポートしながら、ログデータから明確で実用的な洞察を効率的に得ることが可能になる機能です。
試してみた
①Cloudwatchのログのインサイトを選択し、「ログのインサイトQL」、「ロググループ(今回はLambdaの実行ログ)」を指定し、「クエリの実行」をクリックする。(リージョン：バージニア北部)
②クエリの実行後、赤枠の「Summarize results」をクリックする。
③クエリの実行結果に対しての要約(赤枠)が出力。
④要約結果を日本語変換すると以下になります。
ログには、Amazon Bedrock を使用してチャットボットを実行する bedrock-chatbot-lambda という AWS Lambda 関数の実行詳細が示されています。
この関数は、割り当てられた 256 MB のメモリのうち、常に 81 MB を使用し、実行時間は 913 ミリ秒から 1394 ミリ秒の範囲で、それぞれ課金対象時間となります。
各呼び出しは、START、アシスタントの応答（一貫して「こんにちは！本日はどのようなご用件でしょうか？」とユーザーに挨拶する）を含む INFO ログ、そして END イベントというパターンに従います。初期化ログに示されているように、この関数は Python 3.11 ランタイムで実行されています。
まとめ
前職で障害調査をする際にCloudWatch Logs Insightsを使っていましたが、大量のログから原因特定するのに苦労した経験がありました。要約の精度には限界がありそうですが、以下のような場面で貢献してくれそうです。
- 要約した結果から問題の切り分けと根本原因分析ができる
- 運用エンジニアが膨大なログを解析する際に負担軽減できる
- 経営層に対して円滑に問題の原因を連携できる
Amazon CloudWatch Logs Insightsのクエリ結果の要約機能は、初めてログ分析する人にとってはログ分析のハードルを下げる機能ですし、業務でログ分析をしている人にとっては、要約機能で得られたインサイトからより深い分析につながる機能です。
2025年6月現在、使用可能なのは米国東部（バージニア北部）、米国東部（オハイオ）、米国西部（オレゴン）のみですが、早く東京リージョンでも使えるようにしてほしい機能です。
皆さんも是非、ログ分析の場面で使ってみてください。
