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【AWS Summit Japan 2026】Amplify Gen2でTodoを作った私がAWS Blocksを試してみた

カメのひと歩き
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【AWS Summit Japan 2026】Amplify Gen2でTodoを作った私がAWS Blocksを試してみた

はじめに

こんにちは。かめのひと歩きです!

AWS Summit Japan 2026 で参加したセッション
「明日から始める、コーディングエージェント時代のフルスタック開発」 で、AWS Blocks という新しいフレームワークが紹介されました。

コーディングエージェントを使うと、コードはかなり速く書けるようになっています。
でも、実際に AWS にデプロイして本番アプリとして動かすまでには、認証、データベース、権限設定、サービス選定など、まだ悩むポイントがたくさんあります。

AWS Blocks は、その間にある距離を、ローカルファーストな開発体験  型安全性 で縮めてくれる仕組みとして紹介されていて、話を聞くうちにすっかり気になってしまいました。

そこでこの記事では、前半でセッションの内容を簡単に整理し、後半では公式チュートリアルの Todo アプリをローカルで動かしてみた内容をまとめます。


1. 明日から始める、コーディングエージェント時代のフルスタック開発

発表者は AWS ソリューションアーキテクトの 稲田 大陸さん

このセッションのテーマは、Kiro や Claude Code などのコーディングエージェントで作ったプロトタイプを、どうやって “自分の AWS 上で動くアプリ” にしていくか、でした。
最近は、コーディングエージェントを使うことで、アプリケーションのプロトタイプをかなり速く作れるようになっています。
一方で、実際に AWS 上で動かそうとすると、認証、データベース、権限設定、デプロイなど、考えることが一気に増えます。

セッションでは、この「プロトタイプはすぐ作れるけれど、本番アプリとして AWS に載せるまでがまだ大変」という課題が整理されていました。


1-1. コーディングエージェント時代の3つの壁

セッションでは、コーディングエージェントを使った開発でぶつかる壁として、主に3つが紹介されていました。

内容
反復が止まる コード生成は速いが、AWS へのデプロイ待ちで確認サイクルが遅くなる
本番でしか気づけない IAM 権限不足、設定ミス、型のズレなどにデプロイ後に気づくことがある
出発点が決まらない AWS のサービスが多く、どの構成で始めるか迷いやすい

個人的には、特に「出発点が決まらない」という話が印象に残りました。

生成AIがコードを書いてくれるようになっても、Lambda にするのか、ECS にするのか、DynamoDB を使うのか、RDS を使うのか、といった選択はまだ悩みどころとして残ります。


1-2. 3つの壁を越えるための仕組み「AWS Blocks」

この3つの壁を越えるための仕組みとして紹介されたのが AWS Blocks です。

AWS Blocks は、Preview 版として公開されている TypeScript フレームワークです。
GitHub でも公開されています。

AWS Blocks GitHub
https://github.com/aws-devtools-labs/aws-blocks

ざっくり言うと、AWS Blocks は、
ローカルで動かしたアプリを、そのまま AWS にデプロイしやすくするための仕組み
だと理解しました。


1-3. AWS Blocks の特徴

セッションでは、AWS Blocks の特徴として以下の4つが紹介されていました。

  • ローカルモック

AWS Blocks では、AWS アカウントなしでローカル開発ができます。

開発中はモックとして動作し、AWS にデプロイすると DynamoDB や S3 などの AWS サービスに対応する、というイメージです。

AWS アカウントや権限設定を用意する前に、まず手元でアプリの動きを確認できるため、AWS に慣れていない人でも最初の一歩を踏み出しやすいと感じました。

  • End to End の型安全性

AWS Blocks では、バックエンドからフロントエンドまで TypeScript の型がつながります。

セッションのデモでは、バックエンド側の項目名を変更すると、フロントエンド側ですぐに型エラーが出る様子が紹介されていました。

デプロイ後ではなく、開発中にバックエンドとフロントエンドの呼び出し仕様の不一致に気づけるのは便利だと思いました。

  • Agent Steering

今回いちばん面白いと感じたのが Agent Steering です。

AWS Blocks には、コーディングエージェント向けの steering file が同梱されています。

これにより、Kiro や Claude Code のようなエージェントに対して、
「この Block はいつ使うべきか」「どう実装すべきか」を伝えやすくなります。

新しいサービスは LLM がまだ知らないこともあるので、パッケージ側にエージェント向けの説明が含まれているのは実用的だと感じました。

  • CDK Construct

AWS Blocks で書いたものは、AWS にデプロイするときに CDK として扱われます。

最初は Blocks を使って簡単に始め、必要になったら CDK に降りて細かくカスタマイズできるとのことでした。

「最初は簡単に、必要になったら深く触れる」という考え方は、始めやすくて良いなと思いました。


1-4. AWS Blocks の始め方

セッションの最後には、AWS Blocks を始めるためのコマンドも紹介されていました。

npm create @aws-blocks/blocks-app@latest my-app
cd my-app
npm install
npm run dev

npm run dev でローカル環境が起動します。

ローカルで試すだけなら AWS アカウントは不要です。AWS アカウントが必要になるのは、実際に AWS へデプロイするタイミングです。

ここまで聞いて、「まずはローカルで試せるなら触ってみたい」と思ったので、実際に AWS Blocks を試してみました。


2. 実際に AWS Blocks を試してみた

ここからは、実際に手元で AWS Blocks を試してみた内容です。

今回は、AWS Blocks の公式チュートリアルにある Todo アプリをローカルで動かす 手順をやってみました。

☞AWS Blocks の公式チュートリアル(AWS Blocks Getting Started)
https://docs.aws.amazon.com/blocks/latest/devguide/getting-started.html

以前、Amplify Gen2 のハンズオンでも Todo アプリを作ったことがあるので、今回はそのときとの違いも少し意識しながら進めてみます。

Amplify Gen2 では npx ampx sandbox を使って、クラウド上に開発用の環境を作って試しました。
一方で AWS Blocks は、まず AWS アカウントなしでローカル実行できる ところが大きな違いです。


2-1. 試した環境

今回試した環境は以下です。

  • OS: Windows(PowerShellの画面から確認できます)
  • Node.js: v22.22.2
  • npm: 10.9.7
  • エディタ: Visual Studio Code

AWS Blocks のチュートリアルでは、Node.js 22 以上、npm 10 以上が必要です。

バージョンは以下のコマンドで確認しました。

node --version
npm --version

もしここで Windows の場合は『node は認識されていません』、Mac の場合は『command not found: node』のようなメッセージが表示されたら、まだ Node.js が入っていない可能性があります。その場合は先に https://nodejs.org/ から最新版(LTS)をインストールして、ターミナルを一度閉じて開き直してから、もう一度このチェックをしてください。


2-2. プロジェクトを作成する

まずは、公式チュートリアルに沿って Todo アプリを作成します。

npm create @aws-blocks/blocks-app@latest my-todo-app

my-todo-app という名前のフォルダにアプリのひな形が作られます。途中で「続けますか?」のような質問(Ok to proceed? (y) など)が出たら、y と打ってEnterで進めます。

無事インストールできました。

cd my-todo-app

今作ったフォルダの中に移動します。これを忘れると次のコマンドが効かないので大事です。

npm install

必要な部品をまとめてダウンロードします。ここは環境によって1〜数分かかることがあります。

文字がたくさん流れますが、エラーで止まらなければ正常です。終わって入力できる状態に戻るまで待ってください。

ここまでで、AWS Blocks の Todo アプリを起動する準備ができました。

以下のコマンドでローカル環境を起動します。

npm run dev

起動後、ブラウザで以下にアクセスします。

http://localhost:3000

Todo アプリの画面が表示されれば成功です。


2-3. ローカルで起動したTodo アプリを使ってみる

右上の「Sign In」からアカウントを作成し(Create Account)、実際にTodoを追加してみました。

まず素直に驚いたのが、AWSアカウントを一切使わずに、ローカルだけで認証付きのTodoアプリが動いてしまうことです。サインアップもログインもTodoの追加もちゃんと動くのに、クラウドには何も作っていない。この気軽さは新鮮でした。

Amplify Gen2を触ったときは、Cloud Sandboxを立ち上げて、AWSリソースに近い環境で試す体験でした。それはそれで本番に近くて安心感がありましたが、AWS Blocksはまず手元でサッと動かせて、後からクラウドに持っていくという順番の違いを感じました。


2-4. 中身も少し覗いてみた

aws-blocks/index.ts というファイルに、アプリで使う機能(Block)がまとまっています。

AuthBasic(認証)、DistributedTable(データ保存)、Realtime(リアルタイム通信)といった Block を組み合わせているだけで、認証もDBも動いていました。

☝aws-blocks/index.ts の冒頭。使いたい機能(Block)を読み込んで、少し設定を書くだけ。これで認証が使えるようになる。

普通なら、認証には Amazon Cognito、データ保存には Amazon DynamoDB といった AWS のサービスを実際にクラウド上に用意する必要があります。でも AWS Blocks では、ローカルで動かしている間はそれらの”代役”が自動で用意されるので、AWS に何も作らなくてもアプリが動きます。これが、セッションで聞いた「ローカルモック」の正体でした。


2-5. Amplify Gen2 の Todo と比べて感じたこと

以前 Amplify Gen2 でも Todo アプリを作ったことがあるので、比べてみました。

☞以前書いた Amplify Gen2 の記事はこちら

項目 Amplify Gen2 AWS Blocks
開発の入口 Cloud Sandbox ローカル実行
AWS アカウント 必要 ローカルのみなら不要
確認方法 AWS 上の環境で確認 localhost で確認
印象 本番に近い環境で試せる まず手元で気軽に試せる

どちらが良い悪いではなく、最初の進め方が違うと感じました。Amplify Gen2 は本物のリソースに近い環境で開発できるのが強み。一方 AWS Blocks は、AWS アカウントを用意する前にまずローカルで試せるのが魅力で、学習やちょっとした検証にはかなり始めやすそうです。


2-6. 試してみて感じたこと

一番の印象は「始めるまでがシンプル」ということです。コマンドを打ってローカルで動かすまで、思ったよりスムーズでした。特に、AWSアカウントなしで試せる点、TypeScript でバックエンドとフロントのつながりが追いやすい点、コーディングエージェントと組み合わせる前提な点が面白いと感じました。

一方で、本番利用を考える場合は、Preview 版か正式版かにかかわらず、事前に確認すべきことがあります。

たとえば、AWS にデプロイしたときに実際にどのリソースが作られるのか、認証や権限の設計は要件に合っているのか、運用や料金面で問題がないかといった点です。Preview 版である場合は、今後の仕様変更の可能性も含めて確認しておく必要があると感じました。

また、Amplify Gen2 とどう使い分けるのかは、今後深掘りしたいところです。


3. まとめ

今回のセッションでは、「コーディングエージェントで作ったプロトタイプを、どうやって AWS 上で動くアプリにしていくか」というテーマを学びました。その解決策として紹介されたのが AWS Blocks で、ローカルモック、End to End の型安全性、Agent Steering、CDK Construct という4つの特徴を備えたフレームワークです。

実際に Todo アプリをローカルで動かしてみると、AWS アカウントなしでコマンドだけで始められる点がとても良かったです。前回触った Amplify Gen2 が「クラウドサンドボックスで本番に近い環境を試す」体験だったのに対し、AWS Blocks は「まずローカルで軽く動かしてみる」流れに近いと感じました。


おわりに

AWS Blocks はまだ Preview 段階ですが、人間だけでなく、コーディングエージェントが AWS Blocks の各 Block や実装パターンを適切に使えるようにすることまで意識されたフレームワークだという点が、とても面白いと感じました。

今回試したのは公式チュートリアルの Todo アプリをローカルで動かすところまででしたが、次は自分で Block を追加したり、コーディングエージェントに AWS Blocks を使った実装をお願いしてみたりしたいです。

Amplify Gen2 と AWS Blocks は似ている部分もありますが、開発を始めるときの流れは少し違います。どちらが良い悪いではなく、作りたいものや検証したい段階に合わせて使い分けられると面白そうだと感じました。IT 初心者の自分でも迷わずローカル起動まで辿り着けたので、気になっている方はぜひコマンド4つから試してみてください。

参考リンク

カメのひと歩き
著者:カメのひと歩き
こんにちは!「カメのひと歩き」です。スピードは出せませんが、クラウドの広い海をじわじわ泳いでます。AWSのサービスに何度も殻にこもりそうになりますが、それでも一歩ずつ前進中。そんな奮闘の記録が、誰かの役に立ったら嬉しいです。

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