はじめに

はじめまして!カメのひと歩きです。CloudCentricに入社して1か月が経ちました。新しい環境、新しい技術、そして新しい仲間との出会いが続き、毎日が驚きと発見の連続です。

この1か月間、技術研修を通して多くの知識を得ることができましたが、それ以上に印象的だったのが「人とのつながり」です。同期や先輩たちとのやり取りが、学びをより楽しく、より深いものにしてくれました。

そしてそんな日々の中で、ふとした会話から、ちょっと面白いアプリを作ってみることに。


お昼の眠気が、開発のきっかけに?

ある日、同期の一人がランチにナッツだけを食べていたので、理由を聞いてみたところ――

「昼ごはんをがっつり食べると、午後眠くなっちゃうんだよね」

確かに、食後に眠くなることってありますよね。
その原因のひとつが「血糖値の急上昇と急降下」なんだとか。

彼は“GI値”という指標を気にしており、「GI値が高い食品」は血糖値を急激に上げてしまい、そのあと一気に下がることで眠気や疲労感を引き起こすことがあることから、昼食ではGI値30以下の食品を選ぶようにしているそうです。

なるほど、と思いながらも、「どの食材のGI値が高いのか・低いのか」なんて、すぐには分かりませんよね。それなら、自分で調べられるアプリを作ってみよう!と思い立ちました。


ナレッジベース検索アプリをAWSで構築!

AWSを使って「GI値を簡単に調べられるアプリケーション」を作ってみました!
PDFにまとめられた食材情報をナレッジソースとして、AIが質問に対して自然な回答を返してくれる仕組みです。

使用サービス一覧

サービス名 説明
AWS Cloud9 今回の開発環境として利用。主にPython(boto3)でAWS操作のコードを記述。
※Cloud9は現在新規アカウントでは利用制限があるため、別のIDE環境で代替可能です。
Amazon S3 食材情報のPDFを格納。ナレッジソースとして活用。
Amazon Aurora Serverless 食材情報のPDFをベクトル化したデータを格納。
Knowledge Bases for Amazon Bedrock S3からデータを取り込み、ベクトル検索可能なナレッジベースを構築。
Amazon Bedrock(Claude 3) Claude 3がナレッジベースを参照しながら自然言語で回答。

アーキテクチャ図


実装のポイントと使ってみた感想

食材の血糖影響に関する資料(例:アルファ30「主な食品の数値一覧」など)をPDFにまとめてS3にアップロード。
Claude 3を通して「〇〇ってどんな食べ物?」「控えめな食材って何がある?」のような質問ができるようになりました。

アプリ画面で見る検索の流れ

🔸 画像1:アプリ開発の検索画面

中央に検索ボックスが配置されたシンプルなUI。

🔸 画像2:「GI値が30以下の食材を教えてください。」と検索

 質問は自然言語で入力可能。検索画面の中央に配置されたボックスに入力するだけでOKです。

🔸 画像3:自然な日本語で回答

ほうれん草ひじきピーナッツ …」など、PDF資料から条件に合う食材を抽出して回答してくれます。ただのキーワード検索ではなく、数値条件や文脈を理解した上での回答が得られるのが大きなポイントです。


気づきと面白さ

開発を通して、「ちょっとした健康への関心」がアプリ開発のモチベーションになり、AIやRAG技術の仕組みを体験的に理解する良い機会になりました。また、PDFデータをナレッジベースとして活用することで、「特定用途に特化した“自分だけのAI”」を作れる実感が持てたのも印象的でした!

さらに今後は、Amazon Lexと連携させることで、チャットボットのような対話形式でGI値に関する質問に答えてくれるアプリケーションにも発展させられそうです。ユーザーがより気軽に“会話”しながら健康を意識できるような体験づくりに挑戦してみたいと思います!


研修で感じた、CloudCentricの魅力

ここでちょっと話題を変えて――

この1か月間の研修を通して感じた、「CloudCentricの魅力」についても少し紹介させてください!

日々の学びの中で支えられたのは、技術力だけではなく、人と人とのつながりでした。些細なやり取りにも思いやりが感じられ、社内の文化そのものが「安心して挑戦できる場」になっていることを実感しました。


🥉 第3位:Slack文化で学習が楽しくなる!

Slackではスタンプで気軽に反応し合う文化が根づいていて、ちょっとした感謝や共感が日常的に交わされています。AWS資格の合格報告にはすぐに祝福のスタンプが集まり、「見てくれている」「応援してくれている」という空気が伝わってきます。

ときには雑談チャンネルで様々な情報が飛び交ったりと、オンラインでも人の温度が感じられる環境が整っていました。


🥈 第2位:エラーも楽しみながら解決!

研修中にエラーが発生しても、焦らずに「これは良い学びになりそう!」という前向きな空気で対処していくのが印象的でした。「このエラーの理由は?」「じゃあ再現環境を一緒に見てみよう」など、原因究明もチームプレイ。その過程で調べた内容はNotionで共有され、知識がチームの資産として蓄積されていく仕組みが自然にできていました。

失敗を個人で抱え込まず、オープンに学び合う姿勢が根づいていると感じました。


🥇 第1位:自然に助け合える空気がある!

「困ってる?一緒に見てみようか?」と声をかけてくれる先輩や同期が多く、ちょっとした質問も気軽にできる雰囲気があります。形式ばったサポートではなく、雑談の延長線上で自然に助け合える関係性ができているのが何よりの魅力です。

その安心感があるからこそ、失敗を恐れず新しいことに挑戦できる。それは、今後どんな技術を学ぶにしても、私にとって大きな土台になると思っています。


おわりに

CloudCentricに入社してからの1か月は、技術だけでなく、人とのつながりの大切さを改めて感じる時間でした。ふとした雑談がきっかけでアプリを作り、同期と一緒に学び、支え合いながら成長できるこの環境に感謝しています。これからも、一歩ずつ、カメのように歩みを進めていきます!🐢